口内炎とは口の中や舌の粘膜に起きる炎症の総称です。口内炎という名称は症候の一つを表現しているものです。原因としましては細菌感染によるものが多いと報告されています。

代表的なものは【カタル性口内炎】と呼ばれているものです。他に【壊死性潰瘍性口内炎】【壊疽性口内炎】【ジフテリア性口内炎】【猩紅熱性口内炎】【淋菌性口内炎】等があります。ウイルス感染によるものといたしまして【単純疱疹】【手足口病】【麻疹】等があります。

鷲尾歯科医院におきまして、診断させて頂く場合は視診(見た目)にて行いまして、【カタル性口内炎】【アフタ性口内炎】【潰瘍性口内炎】に分類し治療を行います。(初期において組織検査を行う必要性は低いと考えます。)
上記分類の中にあるように細菌やウイルスに感染することによって発症するものもありますが、多くを占めるアフタ性口内炎についてはその発症のメカニズムとして以下のことが考えられています。【偏食による鉄分やビタミンの不足】【ストレスや睡眠不足】【不正咬合・歯ブラシなどによる粘膜への物理的刺激(口腔粘膜を噛んでしまったなど)】【唾液の不足・口腔の乾燥】【口腔内の不衛生】【歯磨き粉・ペースト成分による粘膜の損傷(ラウリル硫酸ナトリウムなど)】

口内炎の発症メカニズムというのは現在のところまだまだ正確には分かっていないのですが、近年では、免疫学的異常がかかわっているのではないかとの研究報告もあります。また、口内炎になりやすい体質の人(食物アレルギーの人や粘膜の薄い人)もいるとも言われておりますし、さらに、ビタミン欠乏症の症状として口内炎が現れることもあると言われています。なお、一般に口内炎の原因として「食べ物の好き嫌いが多い」「胃腸粘膜が荒れている」という説が、ちまたで一般化していますが、日々の臨床におきまして、これらが原因で無いことも多いように感じています。このことは、偏食ならびに胃腸と口内炎とでは実質的因果関係を認める研究報告(論文)が少ないことからも言えるのではないでしょうか。

代表的な「アフタ性口内炎」の症状としては、口腔粘膜(歯ぐき・ほっぺた・唇等)に直径5ミリ程度の灰白色斑(アフタ)をつくり痛みを伴う事が多く、悪化すると出血することもあります。通常は一週間程度で自然に完治するが、複数箇所に口内炎が発症する重度のものでは痛みのあまり摂食不能になることもあります、また、口内炎の発症時には口臭を伴うことがある。

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