メタルボンド冠とは歯全部を覆うタイプの補綴物(クラウン)の一種で、内面にフレームとなる金属があり、表面(見える部分にのみ)はセラミック(陶材)にてコーティングしたクラウン(被せ物、差し歯)です。
(メタルボンドを日本語表記しますと陶材焼付鋳造冠となります)
材料にセラミックを使用するため、見た目が良く天然歯ともよく調和する上、変色もせず、強度も強いので非常によく使用されます。
さらに、フレーム金属に金属特性の安定した貴金属(クインテス52・ユニゴールドイエロー)を使用すれば、金属が溶け出すことによる歯ぐきの変色、金属アレルギーなどが起こる可能性を低くすることも出来ます。
<メタルボンドの利点>
○ 工法的に歴史があり信頼できる治療法である。
○ 作製物の色を天然歯に合わせて作ることができるので見た目が良い。
○ フレームが金属なのオールセラミックに比べて強度的に優位であり、前歯・奥歯にかかわらずほとんどの部位に使用できる。
○ フレームに使用する金属に貴金属(クインテス52・ユニゴールドイエロー)を使用すれば、金属成分がが口腔内に溶け出すことによる歯ぐきの変色、金属アレルギーなどが起こる可能性を低くすることができる。
<メタルボンドの欠点>
○ フレームに使用する金属の種類(ニッケル合金等)によっては、金属が溶け出すことによる歯ぐきの変色、金属アレルギーなどを引き起こす可能性もある。(ニッケルクロム・銀などの卑金属:ひきんぞくの含有量が高い場合)
○ 色調はオールセラミッククラウンに比べて劣る。
○ 裏側からは金属が見える。
○ 将来的に歯ぐきがやせて来た場合、歯と歯ぐきの境目が見えてくる場合がある。
○ 健康保険制度の適用外である。
症例1) この写真に写っている歯はすべてメタルボンドによって修復されております。
症例2) <術前> <プロビジョナルレストレーション> <メタルボンド装着>